接合・溶接技術Q&A / Q07-01-16

Qパルス溶接では大きい音が発生しますが,どのようなことがその原因となっているのでしょうか。

パルス溶接では,通常,溶接電流をほぼ矩形波状に,所定の周期で大小に変化させることが一般的です。この場合,図1.に示すように,大電流のパルス電流から小電流のベース電流へ変化する際には,拡がったアークから収縮したアークへ急激に変化します。反対に,小電流のベース電流から大電流のパルス電流へ変化する際には,収縮したアークから拡がったアークへ急激に変化します。

このようなアーク形態の変化は,スピーカのコーンや太鼓の振動と同様の現象を生じさせ,アーク周辺の空気を振動させて音が発生することとなります。アークによって発生する音の音階や強さは,パルス周波数や電流振幅によって変化しますから,アーク音によるメロディの演奏も十分可能であり,キーボードと溶接電源を接続することによってアークによるメロディ演奏が行われた例もいくつかあります。

アーク音の発生はアーク形態の変化に起因したものですから,例えば図2.に示すように,電流の変化が緩やかな正弦波状パルス電流を用いると,アーク形態の急激な変動も抑制され,アーク音のレベルを大幅に低減させることが可能となります。

〈三田 常夫 / 2012年新規〉

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溶接法

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