接合・溶接技術Q&A / Q07-01-19

Qアルミニウムの交流ティグ溶接で,交流周波数を高くした溶接が行われることがあるようですが,どのような効果が得られるのでしょうか。

最近のデジタル制御交流ティグ溶接電源では,極性電流および極性時間比率のみでなく,交流周波数を任意に変化させることも可能となっています。交流周波数を高くすることによって,アーク圧力は図1.のように上昇し,交流アークであるにも拘らず,そのアーク圧力は直流アークのアーク圧力に近づきます。すなわち,交流周波数を増加させると,交流アークの指向性・集中性が向上し,交流溶接においても直流溶接に類似したアーク特性が得られるようになります。交流周波数とビード形状の関係は表1.のようであり,交流周波数の増加にともなって,ビード幅および溶込み深さが増大し,クリーニング幅は減少します。

交流周波数制御の効果の一例を示すと,図2.および表2.のようです。交流周波数50Hzの角溶接ではアークが集中しないため,肩垂れを生じてビード幅は広くなりますが,交流周波数を200Hzにすると,肩垂れをほとんど生じない美麗なビード外観が得られます。またアルミニウムのティグ溶接では,熱伝導の影響で,溶接の進行に伴ってビード幅が広くなる傾向がありますが,交流周波数200Hzの溶接では,溶接の進行に伴うビード幅の変化はほとんど認められません。

〈三田 常夫 / 2012年新規〉

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