接合・溶接技術Q&A / Q07-04-07

Qティグ溶接の電極の種類と特徴について教えて下さい。

ティグ溶接用タングステン電極材料の種類は表1に示すようにJISZ 3233-1990において純タングステン,酸化トリウム入りタングステン,酸化ランタン入りタングステンおよび酸化セリウム入りタングステンの4種類がある。このほか,JISには規格にはないが市場に出回っているものとして酸化イットリウム入りタングステンや,酸化ジルコニウム入りタングステンなどがある。これらの電極材料のうち,JIS規格にある電極の特徴は以下の通りである。

(1) 純タングステン

電極の消耗が激しくアークを発生させると直ちに先端形状が溶融して丸くなるが,丸くなった後はほとんど形状が変化しない。このため,電極の消耗が大きくなりやすい交流ティグによく用いられる。

(2) 酸化トリウム入りタングステン

純タングステンに比べて電極先端の溶融消耗やスタート性にすぐれており,古くから直流ティグ溶接に用いられている。交流では電極先端部の形状が変形しやすく,タングステンが溶融飛散することもあるので使用には注意を必要とする。

(3) 酸化ランタン入りタングステン

溶接用タングステン電極の中では最も耐消耗性(図1参照),スタート性(図2参照)にすぐれており,長時間の連続溶接でアークの安定性などを要求する自動溶接に用いられることが多い。

(4) 酸化セリウム入りタングステン電極

酸化トリウム入りタングステンより耐消耗性,スタート性にすぐれている。交流では,電極先端部よりタングステンが溶融飛散することも無く先端形状の溶融変形の程度も小さいので,アルミニウムやその合金のティグ溶接に用いられる。

参考文献

1)松田,牛尾:最近のタングステン電極,溶接技術,Vol.35,pp.78-81,(1987)

〈西川 和一〉

このQ&Aの分類

ティグ溶接

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電極

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