接合・溶接技術Q&A / Q07-06-09

Qレーザ溶接におけるインプロセス管理法について教えて下さい。

レーザ溶接は従来法に比べて,高いエネルギー密度が得られる高効率溶接工法として電気・自動車産業を始めとして,様々な分野での導入が進められている。しかし,レーザ溶接部の品質は突発的な欠陥が発生することがある一方で生産ラインにおける加工点での出力や集光スポット径等の管理が容易でない等,品質保証上解決すべき課題も多い。

レーザ溶接においてはこれまでに,プラズマ発光強度,音/アコースティックエミッション等を利用したインプロセスモニタリングシステムの研究・開発が進められてきた。現在モニタリング可能とされている欠陥は外観上において確認可能なものがほとんどであり,逆に溶接金属内部に発生するブローホールや微小割れに対してはあまり有効な手法が確立されていないのが実情である。

モニタリング可能な場合においても,その結果から欠陥の種類を特定することは困難であるが,各モニタリング手法により数種類の欠陥の発生を検知することは容易である。現在,生産ラインにおいて実際に検知されている欠陥は,①目違い,②アンダーカット,③ビード表面異常(ハンピングビード),④穴あき,⑤スパッタ等である。

検知の手法としては例えば図1の通り,溶融池の斜め上方にフォトダイオードを置き,発生する赤外光を検知する方式がある。この手法によれば,2個のセンサーを用いることにより,目違い(段差)であれば0.25mm~1.0mm,ギャップについても0.4mm以上のものが検知できる。その他にも溶融池上方に発生するプラズマ光の強度や音響の変動が溶接部に生じる欠陥と密接な関係にあるという報告も数多く出されている。その性質を利用して,図2のように光ファイバーを通した光をUV(紫外線)成分とIR(赤外線)成分に分離し,比較することでハンピングビードの発生が検知できる。

〈加幡 博史〉

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レーザ溶接

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インプロセス管理法

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