接合・溶接技術Q&A / Q08-05-04

Q摩擦圧接でどんな製品(継手)が作られるのでしょうか。

摩擦圧接による製品は,多くの分野で実用化されている。個々に例を挙げるよりも次の調査結果を示す。これは1980年代初期に摩擦圧接機がどのような分野で何機くらい利用されているかを関係者にデルファイ法でアンケートした結果である(表1)。当時,関係者はこの表に納得したものである。古いデータであるが,今日でもここに示すような製品が,このトレンドで生産されているといって大過ないと思われる。約1000機という数値が,様々な傾向を読むのにも好都合である。

これら実用製品の材料は,炭素鋼(一般鋼材・機械構造用鋼材・構造用鋼板・鋼管等),合金鋼(クロムモリブデン鋼・マンガン鋼等),特殊用途鋼(ステンレス鋼・耐熱鋼・工具鋼等),鋳鍛鋼,超合金,非鉄(銅・アルミニウム等),プラスチック等,様々なものがある。しかも同種材ばかりではなく,異種材料の組合せも可能である。普通の溶接ではまず不可能とされる,ステンレス鋼+アルミニウム,炭素鋼+銅,アルミニウム+銅等が,比較的容易に実用化されている。

ここで,摩擦圧接に関する唯一の日本工業規格である,1994年制定(最終確認2010.10.10)の JIS Z 3607「炭素鋼の摩擦圧接作業標準」に触れておく。この規格は,ブレーキ式摩擦圧接機による炭素鋼の圧接条件例を具体的に示した作業標準であるが,その圧接条件の設定手順は,多種類の材料に共通するものであるといわれている。同規格の解説も参考にするとよい。なお,フライホィール式摩擦圧接の作業標準はまだ制定されてない。その圧接条件設定には,摩擦圧接機メーカー等から勘所を習得しておくことを勧める。

参考文献

1)摩擦圧接協会:IIW Document No.Ⅲ-711-82

〈中原 征治 / 2012年改訂[加筆・一部修正]〉

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摩擦圧接

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摩擦圧接での製品

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