接合・溶接技術Q&A / Q11-01-08

Qレーザ加工機の性能を表す指標の1つとして挙げられる発振ビームのモードについて教えて下さい。

レーザ光束の横断面における強度分布を横モードと呼び,レーザ加工にとって重要な指標の1つとなる。共振器のミラー面上では,回折や干渉により,図1に示す種々のパターンの横モードが得られる。モードの区別には,TEMm.nの表示が使われ,どのモードになるかは共振器の構成によって決まる1)。最も単純なモードは,強度分布が中心で大きく周辺で確率分布的に小さくなるTEM00モードで,単一横モードもしくはシングルモードと呼ばれている(図1(b))。これ以外のモードは,多重横モードもしくはマルチモードという(図1(a))。マルチモードのレーザ光はコヒーレンスが低下するため,集光性が悪くなる。シングルモード発振を得るには,通常安定型共振器にアパーチャーを入れ,光軸に近い光束のみを取り出す(図1(b))。一方,レーザ出力が大きくなると,部分反射鏡が使用できなくなるため,図1(c)に示すように不安定型共振器が用いられる。この場合強度分布がリング状となり,リングモードもしくはドーナツモードと呼ばれる。集光点におけるビームモードは,マルチおよびシングルモードとも発振器出口と変わらないが,リングモードでは中心に高いピークを持ち周辺で複数の弱いピークを持つモードとなる。

参考文献

1)平井:実用レーザ技術,共立出版,pp.34-37,(1987)

2)大峯:省力と自動化,4,pp.65-74,(1987)

〈塚本  進〉

このQ&Aの分類

レーザ熱源の性質と制御

このQ&Aのキーワード

発振ビームのモード

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