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ステンレス鋼各種溶接材料,
JIS Z 3221, JIS Z 3321およびJIS Z 3323
改正内容の解説

JIS Z 3221「ステンレス鋼被覆アーク溶接棒」は、国際規格ISO 3581:2003との整合化を行うため、2008年に改正された。

ティグ溶接・ミグ溶接に用いるJIS Z 3321「溶接用ステンレス鋼溶加棒及びソリッドワイヤ」は、とJIS Z 3322「ステンレス鋼帯状電極肉盛溶接材料」の一部を統合し、JIS Z 3321「溶接用ステンレス鋼溶加棒,ソリッドワイヤ及び鋼帯」として、国際規格ISO 14343:2002を基に、技術的内容を変更して2010年に改正された。

そして、ミグ及びマグ溶接に用いるJIS Z 3323「ステンレス鋼アーク溶接フラックス入りワイヤ」は、国際規格ISO 17633:2004を基に技術的内容を変更し、更にティグ溶接用溶加棒を追加して、JIS Z 3323「ステンレス鋼アーク溶接フラックス入りワイヤ及び溶加棒」として、2007年に改正された。

ここでは、ステンレス鋼用各種溶接材料、JIS Z 3221、 JIS Z 3321およびJIS Z 3323の改正点について解説する。

1. 改正の背景

これまでの報告で記したごとく、国内規格(JIS)の国際規格(ISO)への整合化は、日本政府の基本方針である。国際標準は、製品の品質、性能,安全性、試験方法などに関する国際的な取決めを示したものであり、このJISの整合化は、国際市場における日本製品の円滑な経済取引を保証する手段として有効なものとなる。

2. ステンレス鋼被覆アーク溶接棒(JIS Z 3221)

2.1 改正の主な要点

① ISO規格に整合させる。

② ISO 3581は、EU諸国の規格に基づくSystem Aと環太平洋地域の規格に基づくSystem Bで構成されている。JISではSystem Bに整合させている。System Aは参考として附属書で示している。

③ ステンレス鋼の被覆アーク溶接棒を示す記号を「D」から「ES」に変更している(E: 被覆アーク溶接棒,S: ステンレス鋼)。

④ 区分記号の溶着金属の化学成分を示す数字又は文字で、低炭素を意味する「L」は、従来記号では末尾に付されていたが、基本系統の数字の直後に付すこととしている(例えば、309MoL→309LMo)。

⑤ 引張強さ、耐力の単位をN/mm2からMPaに変更している。

⑥ 引張試験片形状の変更(試験片の標点距離が試験片直径の4倍から5倍に変更)に伴い、伸びの要求値を変更している。

 


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