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年 頭 所 感

一般社団法人 日本溶接協会
会 長 粟飯原 周二

新年明けましておめでとうございます。

世界経済は米中貿易摩擦を背景に混迷が続いていますが、国内に目を向けると、オリンピック・パラリンピック関連に加え、超高層ビル建築を主体としたビッグプロジェクトが継続して建築鉄骨業界は好調を維持し、溶接関連需要も良好な状況が続いています。しかし、技能者・技術者・研究者等は、不足が続いています。溶接技能者の有効求人倍率は3倍に達し、人手不足は喫緊の課題です。

溶接技能者への対応策としては、2018年から開始したJIS溶接技能者評価試験受験者のための教育を更に充実させます。対象都道府県や教育種目の追加、PRの充実を図ります。若年層への啓蒙策としては、都道府県溶接協会が高校生向けの県大会の実施、教員・生徒への教育を実施しています。この度、全国工業高等学校長協会が11月14・15日に主催する高校生ものづくりコンテスト全国大会において、初めて溶接競技がエキシビションとして実施されることになりました。当協会としては、溶接技術中央検定場を提供する等、積極的な支援を行うことを考えています。高校生ものづくりコンテストに先駆けて、4月に大阪で開催する「2020国際ウエルディングショー」(主催:日本溶接協会、産報出版)においては、近隣の工業高校生を対象にした見学バスツアーや溶接女子トークセッションを実施する予定です。これら取り組みとは別に、国の進める外国人材の受入れについて行政との連携に努めます。なお、昨年、創立70周年記念事業の一つとして日本溶接協会マイスター制度を立ち上げ、記念式典で第1回認定式を実施しました。溶接管理技術者の方々には、溶接技能者が全国溶接技術競技会での入賞あるいは日本溶接協会マイスターの認定を目標に技能アップができるような環境作りをお願いします。

溶接管理技術者への対応策としては、昨年、受験条件の簡素化を実施しました。受験条件の分類を統合・変更し、受験しやすくしました。必要職務経験年数未達者にも筆記試験受験の門戸を広げました。これに関しましては、幾つか制約がありますので、内容をご理解頂いた上で、受験願います。

その一方で、溶接管理技術者のレベルアップのために、溶接管理技術者再認証審査では審査時のガイダンスの充実を図っています。再認証審査時のガイダンス資料「溶接施工管理技術の進歩」は5年ごとに見直しを行い、最新情報を掲載しています。また、別冊「演習問題用参考資料」では、溶接の基本事項を図表で解説し、通常業務でも活用出来得るものを目指しています。

WE-COM(溶接技術者交流会)では、各業界の動向、材料・溶接法等の紹介、非破壊検査技術の動向等を掲載し、バックナンバーも読めるようにしています。「様々な溶接現場で活躍する溶接管理技術者の紹介」、「溶接管理技術者の体験紹介」のコーナーも設けており、溶接技術や溶接管理にかける溶接管理技術者の意気込みや、長年にわたって携わってきた現場の溶接技術に関する経験などを、語って頂いています。皆様のお役に立てれば光栄です。

WE-COM技術相談コーナーでは、WE-COM会員からの溶接技術に関するお問合せを受付けており、「役にたった。」との高評価を頂いています。溶接に関してお困りのことがありましたら、是非「技術相談」で質問してみてください。

今後、AI(人工知能)・IoT(モノのインターネット)の溶接への適用、積層造形などの新技術、アシストスーツの導入などが、産業界を変える可能性があります。WE-COMでは、アンテナを張り巡らせ、今後ともWE-COM会員に対して有用な情報を発信してまいります。WE-COMメールマガジンはスマートフォンでも閲覧できますので、是非、同僚、後輩、関係者の方々にもPR頂ければ幸いです。

最後になりますが、本年が皆様方により良い年となりますよう祈念いたしまして、新年のご挨拶と致します。