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年頭所感

社団法人日本溶接協会 会長 宮田隆司

新年明けましておめでとうございます。

一昨年の3月11日に発生した東日本大震災は未曾有の規模の震災であり、被災された皆様には心からお見舞い申し上げます。当協会としましても出来る限り支援していくことを決定し、溶接関連資格保有者で罹災・被災された方々に対し再評価試験・サーベイランスなどで優遇制度を創設しご活用いただきました。また、各都道府県の指定機関に対し、有効活用が可能な溶接関連機器のご提供をお願いし、数多くのご協力をいただきました。まだ復旧の途上ですが、一日も早い復旧を祈念致しております。

昨年はギリシャの財政危機に端を発した世界的な金融危機による歴史的な円高、タイの大洪水、中国・韓国とのあつれきなどが国内企業の業績を圧迫し、事業活動の縮小・合併や海外への生産シフトの加速など、国内産業構造の空洞化が懸念される状況となっています。今年の景況についても非常に不透明な状況であり、産業界は従来に増して環境の変化に対応するための質的転換を求められることになると存じます。

以下に当協会が展開する主要な活動について述べます。

◆溶接情報センターの拡充

平成18年から運営を開始したウェブサイト「溶接情報センター」については順次、コンテンツの拡大を行い、溶接技能者訓練用ビデオである「手溶接」「半自動溶接」「TIG溶接」「溶断」「安全衛生」は個人の技能向上のためのインターネット学習のほかに、企業の社内教育、アーク特別教育の教材としても活用されています。

「溶接情報センター」のハード面の支えとなる溶接会館につきましては昨年3月に竣工し、新たな気持ちで業務を進めております。

溶接会館に設置された図書室については、Webにおける溶接情報センターとともに溶接発信の両翼となるべく、平成25年度からの図書室開設を目指し蔵書整理等の準備を進めております。

◆認証・認定事業に関する事業運営

溶接技能者(WO)及び溶接管理技術者(WE)につきましては、平成22年度以降減少傾向となっており、今後、長期的には更なる減少を予測せざるを得ず、新たな受験者層の開拓を進めるとともに認証業務の一層の合理化を進めていく必要があります。

平成23年より資格取得者に対する支援システムとして溶接技術者交流会(通称:WE-COM)を立ち上げ、Webマガジンを年4回発行し内容の充実を図っています。昨年からはWebによる溶接技術相談も開始し、回答チームによる熱意溢れるサポートが行われています。WE-COMでは今後とも溶接管理技術者認証者に対し、有用な技術情報を発信してまいります。

溶接技能者の国際資格の創設を検討中でありISO 9606に適合した認証制度をアジア溶接連盟の活動の一環として具現化してまいります。

また、非破壊検査事業者の認定制度については、高い信頼性を維持し、さらなる向上を図るために平成19年に日本溶接協会規格(WES)の改正を行っており、新制度を推進致します。

◆国際対応に関する事業運営

現在13ヵ国が加盟するアジア溶接連盟は、アジア地区の溶接技術の普及と発展、アジアにおける統一された溶接要員認証制度の設立と普及、アジアの意見を重視した国際規格原案作成、溶接要員の登録制度の普及等に向けて活発な活動を行っております。今年は、溶接技能者のアジア共通認証制度の創設にむけた具体的な検討を行い、協力関係をさらに強固なものへと発展させて参ります。

◆公益法人として

国内では公益法人制度改革が進められており平成25年11月までに新たな法人に移行することが必要となり、一般社団法人(非営利型)に移行することを機関決定し総務省への諮問が認可されました。当協会は平成25年4月1日に一般社団法人に移行する予定です。

最後になりましたが、当協会の活動に対しまして、ご協力、ご尽力いただいている皆様方に改めて感謝申しあげますと共に、本年が溶接にご関係のある皆様方にとりまして、より良い年でありますように心から祈念いたしまして、新年のご挨拶といたします。

 


(WE-COM会員のみ)