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アーク溶接作業の安全と衛生
(第4回)

6 溶接ヒュームによる疾病及びその防護対策

6.1 ヒュームの有害性

アーク溶接時に発生する溶接ヒューム(以下,ヒュームという)は,アークの熱によって溶かされた金属が蒸気となり,その蒸気が空気中で冷却され固体状(金属酸化物)の細かい粒子となったもので(図6.1参照),われわれの目には煙のように見えます。

図6.1 ヒュームの発生機構

溶接職場では,ヒューム以外にも,熱切断や切削などにおいて発生する固体の粒子状物質が混在し,いわゆる粉じんによって環境空気が汚染されています。これらの粉じんは有害で,中毒を起す物質が含まれることがあります。例え中毒を起す物質が含まれないとしても,これらのヒュームや粉じんに長期間曝露されると,ヒュームや粉じんが肺に溜まって“じん肺”という病気を引き起こしかねないのです。

 

溶接情報センター 動画「アーク溶接作業の安全と衛生 - 確かな溶接作業をするために -
(14:02〜14:27部分)  要FlashPlayer 9.0.124以上

溶接作業者は,常にヒューム発生源の近傍で作業をしているで,無防備では大変危険です。

粉じん障害防止規則(昭和54・4・25労令18号)の第2条別表第1ノ20号で,“屋内,坑内又はタンク,船舶,管,車両等の内部において金属をアーク溶接する作業”を粉じん作業と定義しており,いろいろな防護対策を講ずることを義務付けられていました。

しかし、屋外における溶接作業においても風向きや作業姿勢などによっては、屋内などにおける作業と同様に高濃度のヒュームに曝露される危険が大きいことから、屋外における溶接作業においても屋内などと同様に防じんマスクの着用が平成24年2月7日付けの改正(基発0 2 0 7 第1号)によって、義務づけられるようになりました。


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