WE-COM 最新号トップへ(WE-COM会員のみ) | この号のトップへ | WE-COM バックナンバートップへ

アーク溶接作業の安全と衛生
(第5回)

6.6  ヒュームにばく露しないための対策

じん肺の発症は,作業環境のヒューム濃度を換気等により管理濃度以下にし,かつ適正な個人用呼吸保護具の着用によって防止できます。次にその対策を示します。

6.6.1 全体換気

屋内作業場にて溶接を行う場合には,その職場の粉じん濃度を減少させるために全体換気装置の設置が[粉じん障害防止規則(昭和五十四ろ労令十八号)第5条]で義務付けられています。

全体換気装置の設置は,作業場の大きさ(容積),粉じんの発生量,作業者数などによって装置の能力,配置位置,数量を決めなければなりませんが,少なくとも次に示す事項を検討の対象に加える必要があります。

① 空気取り入れ口と排気口(全体換気装置取付け口)は,空気のよどみがないようにし,作業場全体が換気されるようにする。

② 溶接作業場は,換気の効率をあげるため,できるだけ他の作業場と区画する。

③ 排気口は,溶接作業場域に多く設置し,粉じんの拡散が建屋全体に及ばないようにする。

④ ヒュームは,アーク熱の上昇気流に乗って床面から約5〜6メートルの高さにまで昇り,その位置でしばらく停滞した後,時間の経過とともに一部が床面に沈降する。したがって,あまり高い位置への排気口の設置は効率を悪くする。

⑤ 建屋内に取入れた空気は,そのまま気流として流さないで,建屋内の空気とよく混ぜてから排気する。

⑥ 屋内作業場の窓や開口部から屋外の新鮮な空気を積極的に取入れ,動力による換気装置の効果を向上させる。

⑦ 狭あい場所(タンク,船舶,管,車両の内部など)の内部の環境空気は,ヒュームで著しく汚染されているので,図6.5に示す“風管換気方式”などにより積極的な換気・排気が必要となる。

 

溶接情報センター 動画「アーク溶接作業の安全と衛生 - 確かな溶接作業をするために -
(17:59〜19:10部分)  要FlashPlayer 9.0.124以上

図6.5 送・排気風管の組合せ方式による換気の一例


(WE-COM会員のみ)