接合・溶接技術Q&A / Q01-01-10

Qスティフナーの突合せ溶接の能率向上のために片面溶接を適用したいのですが(半自動CO2を想定),どのような溶材,裏当て材(開先)を選べばよいですか。

溶接材料としては,フラックス入りワイヤ(JIS Z 3313 T49J 0 T1-1C A-U)もしくはソリッドワイヤ(JIS Z 3312 YGW-11,YGW-12)が推奨される。フラックス入りワイヤは,全姿勢での高能率溶接が可能であり,また,スパッタ発生量が極めて少ないなど溶接作業性が優れている。ソリッドワイヤは主に下向き溶接に適用され,耐高温割れ性に優れている。

裏当て材は,主に図1に示すタイプのものが適用されている。このタイプは,マグネットクランプなどの補助材が不要なため取付けが極めて簡便であり,また,耐火物がブロックごとに切断できるので継手長さの制約を受けないなどの特長を有する。

片面溶接における標準的な開先形状・寸法を表1に示す。

下向姿勢や横向姿勢の片面溶接の初層溶接では,高溶接電流,高溶接速度で溶接すると高温割れが発生する場合があるので,使用する溶接材料,板厚,開先条件などに応じて溶接条件を適宜選定する必要がある。

 

〈小西 正人 / 2012年改訂[規格]〉

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溶接材料

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能率向上製品名:船・ロンジスティフナー材質:A級鋼(炭素鋼)施工法:一般

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