- 接合・溶接技術Q&A / Q01-01-11
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Q鋼構造物の溶接施工管理において,鋼材(被溶接材料)の管理における注意すべき点を数えて下さい。
鋼材の管理が必要とされるのは,第一には鋼材の保管から施工の最後までの誤使用を避けること,すなわちトレーサビリティを確実にすることであり,第二には鋼材に傷をつけたり腐食させないような取扱いをすることにある。管理の要点は下記の通りである。
構造部材として使用する鋼材は,ミルシートと対応し,現物の確認をする。切断によって分割されるので鋼種を区別(例えば軟鋼と高張力鋼)するため,鋼種別色分け(色別管理)またはマーキングを行う。また,必要により圧延方向などの情報も記入しておく。この場合,マーキングおよびその移し替えを確実に間違いなく行うことが必要である。このマーキングは熱処理やめっきによって消滅することがあるので,ポンチングやタグによって管理することもある。ポンチングは,場合によっては鋼材への傷(応力集中)にもなるので,高張力鋼では使用に注意を要する。
鋼材は保管,取扱いが悪いと傷ついたり,変形したりする。また,腐食や劣化のおそれもある。長期間屋外に保管するような場合は,腐食を防止するため,カバーや塗装などの対策を講じる。ステンレス鋼などの耐食性のよい鋼材でも保管状態が悪いときには鉄粉の付着,いわゆるもらい錆によって腐食が進行することがある。したがって,保管場所を錆の出やすい炭素鋼と分離する必要がある。
〈原沢 秀明〉