- 接合・溶接技術Q&A / Q01-02-06
-
Q開先(グルーブ)にはどのようなものがありますか。また,それを選ぶときに基本的に考えるべきことはどのようなことでしょうか。
溶接がしやすいように,部材の溶接される部分に設ける溝を開先またはグルーブと呼んでいる。代表的な開先の形状を図1に示すが,これは母材の種類,板厚,溶接方法や溶接姿勢などによって変わる。
開先を選ぶときに,基本的に考えることは,溶接作業が楽にでき,溶接欠陥ができにくく,しかも溶着量の少ないものということになる。溶着量を少なくするには,開先断面積をできるだけ小さくする,つまり狭開先化することになるが,ただ狭くすればよいという訳ではない。それは,次のような理由のためである。
開先を狭くすると,作業能率は上げられるが,極端に狭くなると溶接がしにくくなり,溶接欠陥が出やすくなる。広過ぎると溶接は楽になるが,溶着量が増えるだけでなく,溶接欠陥をできる機会も増える上,溶接変形も大きくなる。
溶接欠陥の発生率は,技術力に依存する面が強いため,技術力を勘案して,溶接欠陥発生率と溶着量が最少になる開先を選ぶことになる。
参考のために,開先各部の呼称の説明図を図2に示した。


参考文献
1)溶接工学の基礎,p.151〈河野 武亮〉