接合・溶接技術Q&A / Q02-03-29

Q異種金属間の固相接合法としてはどのようなものがあり,それらはどのように使い分けられていますか。

(1) 固相接合法の位置づけ

固相接合法は,熱間圧接すなわち鍛接法(鍛造法)として,ろう付と同様古来より使用されている接合法である。基本的には,両材料を溶融させることなく,圧力を負荷することによって接触部に塑性変形を与え,両材料の原子を原子的配列を起こす距離まで近づけることで接合を完了させる。その分類方法はいくつかあるが,現在は大きく,①圧接,②拡散接合,③摩擦溶接(摩擦圧接),④超音波溶接に分類され,表1のような特徴を有する。なお,これら以外にも抵抗溶接法が入る場合があり,特殊な方法として衝撃圧接がある。

(2) 固相接合法の原理

図1は,材料接合時の加熱温度と加圧力から接合方法を分類したものである。領域(Ⅰ)と(Ⅱ)は,比較的低い温度領域での接合であるので,材料の熱的劣化は少ない。領域(Ⅱ)は理想に近い接合となるが,(Ⅰ)の領域では材料の変形が大きくなる。領域(Ⅴ)の融接はもちろんであるが,領域(Ⅲ)および(Ⅳ)においても熱影響が問題となる。代表的な固相接合法である拡散接合は,ほぼ領域(Ⅲ)に相当するので,材料の変形の問題は少ない。

また,近年は超高真空を利用した常温圧接が脚光を浴びている。これは,真空度を通常の拡散接合に比較して高めた10―9~10―7Pa[7.5×(10―12~10―10torr)]程度にし,この雰囲気下で接合表面をイオンスパッタリング法などで清浄化した後,ほとんど加圧を行わずに接合するものである。この方法では,熱および塑性変形による影響は無視できるが,装置が大がかりなことなどが課題となる。

参考文献

1)橋本,岡本:固相溶接・ろう付け,溶接全書9,産報出版(株),p.16,(1979)

〈冨士 明良〉

このQ&Aの分類

異種材料の接合・溶接

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固相接合法

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