- 接合・溶接技術Q&A / Q03-01-05
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Q非破壊試験を用いて割れなどの定量化をする場合,割れの高さが機械的性質には大きく影響しますが,割れの深さとどのように使い分けをしていますか。
JIS Z 2300:1991"非破壊試験用語"では,非破壊試験の結果から判断される不連続部を"きず"と定義し,図11)に示すように深さと高さを定義している。これは,非破壊試験を用いて検出できるきず(欠陥)は,表面および表面下のきず(欠陥)並びに内部きず(欠陥)に大別されるため,一般に用いられている"深さ"では紛らわしいためである。また,例えば渦電流探傷試験においては基本的に表面きず(欠陥)を対象としているため,"高さ"に相当するものとして"深さ"を用いている。このように,統一されていないのが現状であるが,ここでは図1にならって表記する。
〈加藤 光昭 / 2012年[新規]〉