接合・溶接技術Q&A / Q03-04-28

Q超音波探傷試験で使用する探触子の振動子の大きさを決定する場合,どのような項目について考慮すべきですか。

周波数が同じで振動子寸法が異なった場合の,超音波の音場の様子を模式的に示すと図1のようになる。すなわち,振動子寸法が大きい場合は指向性が鋭くなり,近距離ではビーム幅が大きいが,遠距離で超音波ビームはあまり広がらない。一方,振動子寸法が小さいと指向性が鈍くなり,近距離でビーム幅が小さいが,遠距離でビームの拡がりが大きくなり距離によるエコー高さの低下が著しくなる。したがって,一般には,探傷距離が短い場合は小さい振動子を,探傷距離が長い場合は大きな振動子を選定することが推奨される。

また,探触子の振動子寸法を決定する場合,使用できる探触子の大きさまたは探触子が接触できる面,すなわち探傷面の状況による制約も受ける。例えば,探傷面の曲率半径が小さい場合などは線接触となり,大きな振動子の探触子は不向きとなる。また,周波数,そして斜角探触子の場合は屈折角を考慮して,超音波ビームを有効に試験体内に伝搬させることができる振動子寸法を決定する。

振動子寸法決定の際に留意すべき点は表1のとおりである。

〈横野 泰和 / 2012年改訂[字句修正]〉

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超音波探傷試験

このQ&Aのキーワード

探触子の振動子寸法

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