- 接合・溶接技術Q&A / Q03-04-58
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Q超音波探傷試験において,TOFD法を用いるときず(欠陥)の定量性が優れているそうですが,手動探傷と比べるとどのような違いがありますか。
図1に示すように,指向性の鈍い送受の探触子を溶接部をはさんで対向させ,欠陥の上端および下端で回折する波を受信し,その伝搬時間の差からきず(欠陥)の高さを求める手法をTOFD(Time Of Flight Diffraction)法と呼んでいる。
通常の垂直探傷法および斜角探傷法は,欠陥面からの反射波を利用してきずの検出および定量評価を行っているが,TOFD法ではきずの端部で生じる回折波を利用している。
注)通常の垂直探傷法および斜角探傷法でも端部エコー法(Q03-04-55参照)ではきずの端部で生じる回折波を利用している。
図2にTOFD法の探傷結果を画像表示した例を示す。
TOFD探傷結果からきずの高さtを求めることができる。なお,きずは,送受の探触子の中央にあるものと仮定しているため,より正確に推定するためには,送受の探触子の位置を調節する必要がある。
tNF = (dL - dU)
ここで,
dU = (C2TU2/4 + CTUS)1/2
・・・ラテラル波基準のきず上端深さ
dL = (C2TL2/4 + CTLS)1/2
・・・ラテラル波基準のきず下端深さ
tNF:きず指示高さ
S :探触子間隔の1/2
dU :きず上端部の深さ
dL :きず下端部の深さ
C :試験体の音速
TU :ラテラル波と上端回折波の伝搬時間差
TL :ラテラル波と下端回折波の伝搬時間差


参考文献
1)?日本非破壊検査協会編:新非破壊検査便覧,㈱日刊工業新聞社,pp.327―330,(1992)〈平澤 英幸 / 2012年[全面改訂]〉