- 接合・溶接技術Q&A / Q07-09-02
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Qロボットはパソコンなどの機器と通信できるのでしょうか。また,通信できる内容はどんなものでしょうか。
ロボットは,パソコンなどの外部機器と通信することができる。ロボットとパソコン間を通信する場合には,一般的には,シリアル通信(RS-232C)を使用する。
ロボットとパソコン間の通信データ内容は,その接続する目的に応じて異なる。以下に代表的例を説明する。
産業用ロボットの制御方式は,ティーチングプレイバック方式(教示された位置への移動を繰り返す)である。しかし,ワークの精度やジグの精度が悪い場合には,位置決めの誤差により,目的の作業をすることができなくなる。このとき,ロボットの教示位置をワークのずれ量に応じて補正する必要がある。このような場合,パソコンにビジョンセンサなどのセンサを装着し,ワークのずれ量を算出する。その算出したデータでワクのずれ量をロボットの制御装置へデータ伝送する。ロボットは,パソコンから受信したデータで位置を補正することが可能となる。
また,別の例として,オフラインティーチングシステムを使用し,ロボットの動作プログラムをパソコン上で作成する場合がある。シリアル通信を使用し,パソコン上で作成したロボットの動作プログラムをロボット制御装置へダウンロードすることが可能である。
以上は代表的な例であり,他の外部機器(シーケンサ,画像処理装置など)とI/O,RS-232C等によりロボット制御装置と外部機器を接続することができる。
〈守田 隆一〉