- 接合・溶接技術Q&A / Q10-04-06
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Qダイヤフラムの溶接部に表面割れが発見されました。この補修方法を教えて下さい。
まず,溶接技術者に報告し,その指示を仰ぐこと。同様な溶接箇所(図1)について,割れの発生がないかよく調べる。そして割れの発生原因を明らかにして,割れ防止対策と割れ補修要領を決め補修溶接を行う。割れ対策ができている時はそれに従うか,既にできている補修要領書に基づいて本溶接の予熱温度より高めの予熱温度にして補修溶接を行う。
割れの範囲をMTまたはPTにより確認し,欠陥の両端から50mm以上長めにガウジングをし,舟底形に整形して補修溶接をする(図2)。
溶接材料は,本溶接と同じ種類のものを使用する。被覆アーク溶接棒の場合には,所定温度で乾燥した低水素系被覆アーク溶接棒を使用する。半自動溶接で補修する場合は,補修溶接も本溶接と同様の溶接条件で行う。
補修溶接終了後には,再検査をして合格とならなければならない。
参考文献
1)(社)日本建築学会:建築工事標準仕様書JASS-6鉄骨工事,(社)日本建築学会,pp.31-32,(1996)2)(社)日本建築学会:鉄骨工事技術指針・工場製作編,(社)日本建築学会,pp.520-524
3)(社)日本溶接協会 建設部会:改定版鉄骨溶接施工マニュアル,産報出版(株),pp.123-124,pp.189-195,(1996)
〈松本 正巳〉
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割れ補修製品名:建築鉄骨材質:SN400A/B/C,SN490B/C施工法:被覆アーク溶接,ガスシールドアーク溶接