- 接合・溶接技術Q&A / Q10-05-09
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QAl合金(A6061)の構造物を塗装するため前処理としてアルカリ洗浄したところ,機械加工されている母材の一部が黒色化しており,補修溶接したような跡が出てきました。これは何ですか。
補修溶接時に使用した溶加材A4043に含まれるSiが,アルカリ洗浄によって黒色化したものであり,補修溶接部を機械加工しても,その段階では色が出ず,アルカリ洗浄やアルマイト処理等の化学処理を行うと黒色化してくるので注意を要する。なお,A4043を使ったアルミニウム合金溶接部をX線マイクロアナライザで分析した時,検出された成分とその色は表1の通りである。
〈後藤 浩二 / 2012年改訂[一部修正]〉