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 3.JIS Z 3321改正予定
 「溶接用ステンレス鋼溶加棒,ソリッドワイヤ及び鋼帯」

3.1 適用範囲

改正が予定されているJIS Z 3321「溶接用ステンレス鋼溶加棒,ソリッドワイヤ及び鋼帯」は,ティグ溶接,ミグ溶接,帯状電極肉盛溶接などに用いるステンレス鋼溶加棒,ソリッドワイヤ及び鋼帯(以下,溶加材という。)に関する規格であり,対応する下記の共存型国際規格のシステムBのMOD規格である。
ISO 14343:2002,Welding consumables−Wire electrodes, strip electrodes, wires and rods for fusion welding of stainless and heat resisting steels−Classification (MOD)
 JIS Z 3321改正版の表題にあるように「溶接用ステンレス鋼溶加棒,ソリッドワイヤ及び鋼帯」では,JIS Z 3321:2007「ステンレス鋼溶加棒及びソリッドワイヤ」にJIS Z 3324:2007「ステンレス鋼サブマージアーク溶接ソリッドワイヤ及びフラックス」の「ソリッドワイヤ」を取り込み,JIS Z 3322:2002「ステンレス鋼帯状電極肉盛溶接材料」の「ステンレス鋼帯状電極」も取り込んだ適用範囲となっている点にご注意いただきたい。

 

3.2 ISOに基づいた溶接ワイヤの種類区分記号の付け方

ソリッドワイヤを表す冠詞として,ISO 14343ではSolid とStainless に由来する「SS」を用いているが,「SS」は我が国では著名な鋼材品種の冠詞であるため,このJISでは,JIS Z 3324:2007で用いていた「YS」を使用することとした。また,JIS Z 3322:2002から移行された肉盛用ステンレス鋼帯を表す冠詞「YB」は改正JISでは「BS」とする予定である。その区分記号を図2に示す。

 

3.3 製品の呼び名例

製品の呼び方は,次による。

a) 溶加棒 種類,径及び長さによる。

   例 YS308―3.2―1000

b) ソリッドワイヤ 種類,径及び質量による。

   例 YS410NiMo―1.2―12.5

c) 鋼帯 種類,寸法及び質量による。

   例 BS309LMoD―0.4×50―25

 

3.4 新旧JIS規格対比表及びAWSとの関係

JIS Z 3321に統合されることとなったJIS Z 3324:2007のソリッドワイヤ規定種類,及びJIS Z 3322:2002の肉盛用ステンレス鋼帯規定種類が今回の改正JISにどのように統合されるかを表2に示す。AWSとも対比して示すが,ISO 14343のシステムBは旧JISとAWSとの合併規格であることがわかる。

 

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本稿は,日本溶接協会機関誌「溶接技術」2009年5月号に掲載されたものをもとに,
直近の動向を踏まえ一部修正しております。記述内容は2009年3月末日現在のものです。

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