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プラント圧力設備の溶接補修

第2回 溶接補修方法

出光エンジニアリング株式会社 大ケ生 靖

(化学機械溶接研究委員会 圧力設備溶接補修小委員会幹事)

 1.はじめに

前号では「プラント圧力設備溶接補修指針(以下、指針と呼ぶ)」の作成経緯、作成方針ならびに図1に示すとおりの構成などについて紹介したが、本号では、指針の第2章である「溶接補修方法」についてその概要を紹介する。内容的には、石油精製、石油化学プラントなどに用いられる圧力容器、配管、タンクなどの圧力設備は、一般的に高経年化に伴い種々の劣化損傷に伴うきずが発生することがあり、供用中にこれらの圧力設備に検出されたきずを除去する方法ならびに許容範囲を超え補修が必要な場合の溶接補修方法に関するものである。

図1 プラント圧力設備溶接補修指針の構成

 2.第2章 溶接補修方法

2.1 構成

第2章では、圧力設備に供用中に検出されたきずを除去する方法ならびに許容範囲を超え補修が必要な欠陥の溶接補修方法について規定している。具体的には、図2のとおり、きずの除去とその後に溶接補修が必要となった場合における溶接補修方法を規定したものであり、溶接補修方法としては、「肉盛り溶接補修」、「当て板・スリーブ溶接補修」ならびに「窓形溶接補修」の3とおりの補修方法を規定している。また、これらの溶接補修方法とは少々その性格を異にするが、汎用的な溶接施工方法である「熱交換器管端部の溶接補修」と非溶接工法などを含んだ「補修関連技術」についても、本章の中に含まれている。

図2 第2章 溶接補修方法の項目

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本稿は,日本溶接協会誌「溶接技術」2010年8月号に掲載されたものです。

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