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 6.試験条件

 
6.1 ワイヤ径及び棒径

溶接ヒュームの測定に使用するワイヤ径及び棒径を,表1に示す。理想的には全ての径で測定することが望ましいが,被覆アーク溶接,フラックス入りワイヤによるガスシールドアーク溶接,セルフシールドアーク溶接では電流と溶接材料の径(使用電流が増大)とはほぼ直線関係にあるため,製品範囲の最小径と最大径でヒューム発生量を測定し,その他の径は内挿法によって推定すると規定した。 ただし,ソリッドワイヤの場合はその関係が直線的ではないため,製品範囲の最小径,最大径及び1.2 mm又はそれに近いワイヤ径について溶接ヒューム発生量を測定し,他の径については内挿法によって溶接ヒューム発生量を推定する事とした。


表1 ワイヤ径及び棒径
項目 試験項目 試験条件
ワイヤ径
及び棒径
溶接
ヒューム
発生量
ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤについては,製品範囲の最小径,最大径及び1.2 mm又はそれに近いワイヤ径について溶接ヒューム発生量を測定し,他の径については内挿法によって溶接ヒューム発生量を推定し,溶接ヒュームのデータシートの備考に“推定値”と記載する。その他の溶接材料・溶接方法については,製品範囲の最小径及び最大径について溶接ヒューム発生量を測定し,他の径については内挿法によって溶接ヒューム発生量を推定し,溶接ヒュームのデータシートの備考に“推定値”と記載する。
化学成分 測定に用いたいずれかの径について溶接ヒュームの分析を行う。

 
6.2 試験板

溶接ヒュームの測定に使用する試験板を,表2に示す。ISO 15011-4の内容を変更することなく採用したが,以下の2点を追加した。

1)ISO規格では,形状に関する詳細な規定はないが,試験板に開先を設けないこととした。

2)ISO規格では,予熱に関しては言及していないが,予熱無しで適正な溶接が行えない場合があるのではないかとの意見があり,予熱する場合は製造業者又は溶接管理技術者が推奨する条件を使用する事が望ましいと規定した。


表2 試験板
項目 試験項目 試験条件
試験板 溶接
ヒューム
発生量
及び
化学成分
材質 軟鋼,低合金鋼,高合金鋼,鋳鉄及び肉盛用溶接材料の試験板には軟鋼を用いる。ニッケル合金,アルミニウム合金及び銅合金用溶接材料の試験板には,できるだけ溶接金属に近い組成のものを使用する。
寸法 必要なアーク発生時間を連続して溶着するのに適した寸法の試験板を使用する。適切な寸法の回転する板又はパイプ上に溶接してもよい。 なお,開先を設けてはならない。また,高温になった溶接金属(ビード)の上に溶接してはならない。
前処理 試験板の表面に油脂及び皮膜が付着していてはならない。さらに,予熱なしで適正な溶接ができない溶接材料の場合,試験板の温度は,製造業者又は溶接管理技術者が推奨する条件を使用することが望ましい。
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本稿は,日本溶接協会機関誌「溶接技術」2010年7月号に掲載されたものをもとに,
直近の動向を踏まえ一部修正しております。記述内容は2010年6月末日現在のものです。

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