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自動車ボディ用高張力鋼板の抵抗スポット溶接技術
〜継手強度特性と最新溶接技術開発の動向〜

4.1 短時間・高電流通電における溶接部の発熱形態

板厚1.6mmの1180MPa級高張力鋼板の二枚重ね板組みについて、図14に示すような溶接電流パターンを加えた場合の数値シミュレーションを行った。ナゲットを形成する本通電、無通電状態で加圧保持する冷却、ナゲットを再加熱する後通電となっている。溶接条件は、本通電電流6kA、本通電時間16cycles/50Hz、冷却時間100cycles/50Hz、電極による加圧力4.41kNとした。

図14 テンパー通電の溶接電流パターン

図15に、後通電電流6kAの場合の本通電後の溶接中温度分布及び電流密度分布の変化を示す。通電によって生じる抵抗発熱と電極及び鋼板への伝熱による冷却効果のバランスにより、ナゲット部分が徐々に加熱され、通電時間10cyclesではナゲット部分が焼き戻し温度に達していることが確認できる。しかし、後通電を20kAとした図16の場合には、1cycle通電時にナゲットよりもナゲット周辺の電極近傍が高温に加熱される結果となった。後通電電流6kAの電流密度分布が比較的均一であるのに対し、20kAの場合には電極接触部近傍で高く、かつ1cycle通電では電極による溶接部の冷却効果が作用し難い状態であるため、電極近傍がより加熱されたものと考えられる。

図15 後通電電流が6kAの場合の溶接中の温度分布
及び電流密度分布(本通電電流:6kA)

図16 後通電電流が20kAの場合の溶接中の温度分布
及び電流密度分布(本通電電流:20kA)


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