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工場溶接の高効率化
−重電機器溶接の事例−

次に、開先がガス切断にて形成される一般溶接構造物におけるI開先化の適用例を述べる。一般に多用されている半自動MAG溶接に関して、埋れアーク条件領域を適用することでI開先による深溶け込みの実現をした結果を図8に示す。板厚20mmの炭素鋼を対象に、従来、開先溶接で、10パス施工で行われていたものを、埋れアークによる深溶け込みMAG溶接2)を適用することで、両側2パスの溶接を可能とした。図9に示すように、埋れアークは、大電流低電圧条件下でアークを母材より埋らせることで、深い溶込みを得る方法である。この方法を適用することで、図10に示すように、水平すみ肉溶接を立て板10tでは片側からの貫通溶接、15tでは両側完全溶込みにすることが可能となる。この方法の利点は、自動溶接にとどまらず半自動溶接でも実現できることである。

図8 深溶け込みMAG溶接

図9 埋もれアークの動画

(PCではFlashPlayer10.1以上が必要です)

図10 埋れアークのすみ肉溶接への適用

以上のようにI開先を実現できることで、限界板厚を超える場合には、Y開先、U開先において、ルートフェイスをI開先可能板厚に設定することで、開先断面積を大幅に削減できることになる。図11は、板厚120mmのステンレス鋼において、ルートフェイスを40mm、残りをU開先にした開先形状で、I開先部にレーザ、U開先部にレーザMIGハイブリッド溶接を適用した結果を示したものである3)。ルートフェイスが厚いことによる変形の減少と圧倒的な溶接量の削減で高効率、高精度な溶接が可能となる。

図11 レーザ+レーザMIGハイブリッド溶接


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