4. ステンレス鋼アーク溶接フラックス入りワイヤ及び溶加棒(JIS Z 3323)
4.1 改正の主な要点
① ISO規格に整合させる。
② ISO 17633は、EU諸国の規格に基づくSystem Aと環太平洋地域の規格に基づくSystem Bで構成 されている。JISではSystem Bに整合させている。System Aは参考として附属書で示している。
③ ティグ溶接用フラックス入り溶加棒を加えて規定している。
④ ステンレス鋼のフラックス入りワイヤを示す記号「YF」をフラックス入り溶加棒を含めて「TS」に変更して いる。「T」はアーク溶接用フラックス入りワイヤ及び溶加棒を示し、「S」はステンレス鋼を示している。
⑤ 区分記号の溶着金属の化学成分を示す数字又は文字で、低炭素を意味する「L」は、従来記号で は末尾に付されていたが、基本系統の数字の直後に付すこととしている(例えば、309MoL→309LMo) 。
⑥ 引張強さ、耐力の単位をN/mm2からMPaに変更している。
⑦ 引張試験片形状の変更(試験片の標点距離が試験片直径の4倍から5倍に変更)に伴い、伸びの 要求値を変更している。
4.2 JIS記号の表示
図3 ステンレス鋼アーク溶接フラックス入りワイヤ及び溶加棒の種類の記号