4. 放射線透過試験のデジタル化の分類と特徴
放射線透過試験のデジタル化の方法としては、大きく以下のように分類される。
(a) フィルムをデジタル画像に置き換える方法
(b) フィルムに代わる放射線の記憶媒体から間接的にデジタル画像を得る方法
(c) 放射線検出器を用いてリアルタイムで直接デジタル画像を得る方法
(a)は通常のフィルムによる方法(F-RT)で撮影した画像の濃淡をデジタイザという装置でデジタル情報として読み取り、位置情報と併せてコンピュータに記憶させる方法で、写真濃度の適正化や画像強調などの処理が可能となる。また試験データの保存・管理に有効である。
(b)はフィルムの代わりにイメージングプレート(IPと略して呼ばれる)という繰り返し使用できる記憶媒体に放射線の強度を覚え込ませて、これを専用の読取り装置でデジタル画像として再生する方法である。この方法は画像をPCのディスプレイで観察できるだけでなく、フィルムに再生することも、また各種の記憶媒体によって保存することも可能である。この方法をコンピューテッド・ラジオグラフィ(CR)と呼んでいる。
(c)は放射線(X線)を光に変換し、その光を電気信号としてデジタル化する方法である。X線を光に変換するためには、イメージインテンシファイア(I.I.)と呼ばれる大型の電子管や半導体のシンチレータが用いられる。前者はCCDカメラなどを用いて、また後者はセンサがアレイ状に並んだフラットパネル(FPD)と呼ばれる放射線検出器によりデジタル画像化する。これらを総称してデジタル検出器システム(DDA)と呼んでいる。この場合、デジタル画像の白と黒が反転して表示されるので観察時には留意が必要である。
上記の(b)及び(c)の両方をデジタルラジオグラフィ又はデジタルRT(DR又はD-RT)と呼んでいる。これらの方法の特徴を比較して表1に示す。
表1 放射線透過試験方法の分類とその特徴

略号、IP:イメージングプレート(輝尽性蛍光体)
I.I.:イメージ・インテンシファイア(光電子増倍管)
FPD:フラットパネル(アレイデジタル検出器)
5. X線デジタル検出器の代表例
X線デジタル検出器としては多くの種類があるが、代表的なものを大別すると表2のように分類される。具体的な適用例については次章以降に示す。
表2 X線デジタル検出器の概要


図7 イメージングプレート(IP)

図8 イメージ・インテンシファイア(I.I.)

図9 フラットパネル(FPD)

図10 ラインセンサ(LS)








