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アレスト性とは?−アレスト試験

3.おわりに

ぜい性亀裂伝播の物理は複雑であり、ある時刻での伝播に関する抵抗がその次の時刻での駆動力に大きく影響することから、材料の伝播継続のための局所限界条件が既知で一定だとしても、形状や外的負荷応力・拘束条件などのみでは停止有無や伝播速度など全てが決まらず、材料組織の成り立ちなどが色濃く現象に反映する性質があり、全ての材料に対してオールマイティに示せる物理式を構築することは不可能と考えられている(今後、画期的方法が開発されるかもしれない)。ただし、アレスト性は現代社会において極めて重要な鋼構造の機能であるため、産業上十分活用できるよう、関与する物理を簡素化して理解できるようにするためのモデル化、評価方法の開発、整理方法の探求が当分野技術者の不断の努力により進められてきた。その努力の結晶として、わが国発の標準試験法規格がISOとして登録されたことは大変喜ばしいことである。

紙幅の関係上、評価方法紹介の中で、曲げモードのアレスト性簡易評価方法や、シャルピー試験やNRL試験などの結果との経験的相関については有用でありながら詳細に記載することが出来なかったが、こちらは別稿としたい。

< 略 歴 >

川 畑 友 弥
(かわばた ともや)

1994年 京都大学 工学部 卒業

1994年 住友金属工業株式会社 入社 鹿島製鉄所 配属

2005年 博士(工学) 取得

2014年 東京大学 工学系研究科 システム創成学専攻 准教授

現在に至る


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