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摩擦攪拌接合における塑性流動の可視化技術

2. 流体の物理

物質の三態のうち液体と気体とを合わせたものが「流体」であり、「流体」は自由に形を変えることができるものとして、一定の体積と形を保ち続ける「固体」と区別がなされるであろう。ここで、材料力学において、物質に加わっていた外力が除かれるとき、変形がゼロになる性質が「弾性」であり、外力が除かれても変形がゼロとならない性質が「塑性」である。物質の変形様式をみるとき、「固体」は弾性変形を、「流体」は塑性変形、いわゆる流動をすると線引きしがちであるが、実在の流体には流動のみだけではなく、変形量は小さいがある程度の弾性変形をするものも含まれる。

以下では、上記を含めて「流体」が持っている性質の分類を行うこととする11,12)。まず、流体が運動するときに働く抵抗力を粘性といい、固体の滑り摩擦と同様のものである。つまり、流体内で生じる粘性による力は材料力学のせん断応力に相当するものと考えてよく、固体の場合は変形の大きさに比例する一方、流体の場合は外力の速さ(変形の進む速さ、ずり速度)に比例する。つまり、ηを比例定数として、粘度とすれば、せん断応力τとずり速度du/dyの間に次式が成立する。

ηの単位はN・s/m2、またはPa・sである。

図2(a)は流動曲線と呼ばれるもので、流体のせん断応力τとずり速度du/dyの関係である。また、図2(b)は粘度とずり速度の関係を示し粘度曲線といい、これらのグラフの形状によって流体の種類が定義される。


図2 流体の分類

流動曲線が原点を通る直線で表され、つまり粘度がずり速度によらず一定となる流体をニュートン流体という。それに対して、これに従わない流体が非ニュートン流体であり、この場合の流動曲線は非直線、あるいは切片を有し、粘度はずり速度に依存するかたちとなる。

非ニュートン流体の中でも、せん断応力がある値(降伏点、次節で後述する)以上で流体としてふるまうもの、つまりある程度の力を加えないと弾性的な変形にとどまり流動しないものを塑性流体といい、その臨界値が流動曲線上に切片として表れる。特に、流動後にニュートン流体と同様に粘度が一定となるものをビンガム流体という。また、粘度がずり速度に対して連続的に低下する流体が擬塑性流体であり、中でも流動曲線が低ずり速度域で大きい曲率の曲線を描く場合は同領域で高粘度となり、ビンガム流体のようにも挙動することから「擬」塑性と称される。これとは逆に、粘度がずり速度に対して増加する流体をダイラタント流体といい、この流体は遅い外力に対しては液体のようにふるまうが、速い外力に対しては固体のように応答する性質を示す。


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