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アーク溶接作業の安全と衛生
(第4回)

6.4.3 じん肺の合併症

じん肺になると,いろいろな病気にかかりやすくなります。じん肺は,一度かかると治(なお)らないとされています。しかし,合併症自体は適切な治療を行えば症状を改善することができます。

法律では,じん肺と密接な関係があると認められる疾病を“合併症”と定義し,次の6つが定められています。(じん肺法施行規則 第1条)

① 肺結核:結核菌の吸入によって肺に起る伝染病

② 結核性胸膜炎(きょうまくえん):結核菌によって起る胸膜の炎症(肋膜炎(ろくまくえん))

③ 続発性気管支炎:じん肺症に続いて起きた気管支炎膜の炎症

④ 続発性気管支拡張症(かくちょうしょう):じん肺症に続いて起った気管支の内腔(うちこう)の一部が拡張する病気

⑤ 続発性気胸(ききょう):じん肺症に続いて起った病気で,肺と胸郭(きょうかく)との間になんらかの原因で空気が入って,肺が押しつぶされた状態(気胸)

⑥ 原発性肺がん:転移巣の源となっているがん(癌)

ここでいう合併症とは,表6.4のじん肺管理区分が管理2または管理3と決定された者がかかった場合をいいます。したがって,じん肺管理区分の決定を受けていない者およびじん肺管理区分が1若しくは管理4である者がこれらの疾病にかかっても,法律上の“合併症”には該当しません。

表6.4 じん肺管理区分

じん肺管理区分 じん肺健康診断の結果
管理1 じん肺の所見がないと認められるもの
管理2 エックス線写真の像が第1型で,じん肺による著しい肺機能の障害がないと認められるもの
 
管理3
エックス線写真の像が第2型で,じん肺による著しい肺機能の障害がないと認められるもの
エックス線写真の像が第3型又は第4型(大陰影の大きさが一側の肺野の3分の1以下のものに限る。)で,じん肺による著しい肺機能の障害がないと認められるもの
管理4

(1) エックス線写真の像が第4型(大陰影の大きさが一側の肺野の3分の1を超えるものに限る。)と認められるもの

(2) エックス線写真の像が第1型,第2型,第3型又は第4型
(大陰影の大きさが一側の肺野の3分の1以下のものに限る。)で,じん肺による著しい肺機能の障害があると認められるもの


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