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鋼材のための新開発クリーンMIGアーク溶接技術
およびその溶接技術の検証

図5はV開先内における純アルゴンガスシールドのミグ溶接現象であるが、溶融液柱、アークとも激しく変動し、液柱が開先壁に瞬時短絡を繰り返し、アーク長が安定しないことが明快である。

そこで、まず溶融液柱を消滅するか、溶融液柱の不安定な挙動を安定化することが、ミグ溶接安定化のキーとなると判断され、以下に述べる二つの方法を開発した。

図5 V開先内における純アルゴンガスシールドミグアーク(動画あり)

2.1 同軸複層ワイヤによる新クリーンMIG溶接法

溶接不安定の原因となる溶融液柱の異常な伸長を抑えるため、ワイヤ先端部の溶融挙動を変えることができる溶接ワイヤを開発した。

純アルゴンガスシールド中ではアークはワイヤの先端から上方領域まで広く分散してワイヤ周表面からアーク熱が投与され、図6のような形状に溶融し、ワイヤ中心軸部には未溶融部が生じる4)。これが極端な状態において、極めて細長く伸びる溶融液柱になる。

そこで、このような液柱の発生を抑えるために、ワイヤの内側(芯線)の融点を外側(フープ)より低くすることによりワイヤ中心軸部の未溶融部を生じさせること無く、外側と内側が同じように溶融するワイヤ、図7に示すような1.6mm径の同軸複層構造を持つワイヤを開発した5、6、7、8)表1は、ワイヤの要求成分に対して各層材料を成分設計した一例である。

 

図6 ミグ溶接における一般ソリッドワイヤの
溶融模式図

図7 同軸複層構造を持つ開発ワイヤの
断面

表1 同軸複層ワイヤの要求成分に対する各層成分


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