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2013/6/7
1.6 溶着金属の靱性
本サイトの溶接技術データベースの低合金鋼溶接金属の 1.5 被覆アーク溶接金属-ケンブリッジ大データ(1643セット)を、ニューラルネットワーク解析した結果で予測している。
全溶着金属はアークエネルギーが1kJ/mm(入熱量で0.8kJ/mm)、パス間温度200oC、板厚20mmと溶接条件一定で得られたものであり、溶接条件の影響は本予測には含まれない。
靱性はシャルピー衝撃値が28Jになる温度で示されている。
ニューラルネットワーク解析はケンブリッジ大学の D. J. C. Mackay氏開発ソフトを用いた。
本解析では複数のコミッテイモデルを構築し推測するので予測のバラツキの定量化を可能にする。
このサイトで計算される予測の最小値と最大値の差(推定誤差範囲)が大きいことは入力値付近の元データが少ないためで予測精度が劣る、すなわち予測の信頼性が低いことを意味し、たとえば誤差範囲が30oCを超えるとその予測値はあまり信頼できない。
コミッテイモデルについては下記の解説を参照。
藤井、市川;溶接学会誌, vol.70 (2001), No.3, p.335-339
本予測で用いられた全データに対する推定値と実測値との関係および推定誤差範囲を下図に示す。